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2008年2月24日 (日)

生命保険金は相続財産?

日曜日恒例のサムライ塾早朝民法講座です。

結論から言うと生命保険金は相続財産ではなく、受取人が固有の権利として取得する、ということが大分部分のようです。

たとえば妻を受取人に指定した保険契約の被保険者である夫が亡くなり、妻が保険会社に対して死亡保険金を請求した場合、支払われた保険金は「相続財産」には含まれません。

相続財産に含まれませんので、他に共同相続人がいたとしても受取人に指定された者のみが死亡保険金を受け取れ、分割する必要はありません。また、契約の効果として保険金請求権を取得するとされていますので、受取人が相続放棄をしていても保険金の受取人の地位には影響しないと解されています。

ただ、「相続財産」には含まれませんが特別受益に準じ持ち戻しの対象となることはありえます。生命保険金を特別受益の対象とした場合、その特別受益相当額は遺留分算定の基礎財産に算入されます。

受取人を指定していた場合、生命保険金で問題になるのは、相続問題よりも課税関係と言えます。夫の死亡保険金の受取人を妻にしていた上記の例で言うと、保険料を妻が払っていた場合は所得税の課税対象になり、夫が払っていた場合は相続税の対象となります。
保険料負担者・被保険者・保険料受取人がどのような組み合わせになっているかで課税関係は変わってきます。

*特別受益の持ち戻しとは、共同相続人のうち、被相続人(故人)から特別な利益を受けた相続人(特別受益者)がいた場合にその相続分から、利益の部分を差し引くという制度です。

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法律」カテゴリの記事

コメント

課税問題を整理すると以下のようになります。
契約者(保険料負担者)A、被保険者B、保険金受取人Cとする。
1.A=甲、B=誰でもよい、C=甲の場合・・・所得税
2.A=甲、B=甲以外、C=乙・・・・・・・・・・・贈与税
3.A=甲、B=甲、C=乙・・・・・・・・・・・・・・・相続税

1:保険料負担者と受取人が同じでそれ以外の人が被保険者である場合、被保険者が死亡したとき、あるいは満期になった時に、甲が掛けた保険料に関して甲が保険金を受け取るので、甲に所得税がかかる。

2:被保険者が甲以外、保険料負担者が甲、保険金受取人が乙の場合、被保険者が甲以外であるから、本来なら保険金は甲が受け取ると考えられ、それを乙に贈与したと考えられるから、乙に贈与税がかかる。

3:被保険者と保険料負担者が甲、受取人が乙の場合は甲が死亡した時に乙が受け取る死亡保険金はみなし相続財産として相続税がかかる。

ながながとすんませんです。

投稿: クレヨン | 2008年2月24日 (日) 18時05分

クレヨンさん
ありがとうございます(^^)
さらに補足意見。
保険料負担者と被保険者が同一で、受取人が相続人(みなし相続)と相続人以外(遺贈とみなされる)の場合では、非課税枠に違いがあります(どちらも相続税課税ではあります)。
また、会社や雇用主が従業員やその家族のために保険料を負担していた場合に、その従業員や家族が死亡保険金を受け取った場合、会社や雇用主が負担した保険料はその従業員が負担していたものと扱われます。ですので課税関係は所得税または相続税に該当します。

投稿: おさる | 2008年2月24日 (日) 18時32分

随分話が発展していますね。
皆さん、すごいです!
そのうち、ゼミ長を交代制にしましょうね!

投稿: サムライ塾の里 | 2008年2月25日 (月) 09時17分

里先生
復習はすれど定着がなかなか・・・^^;
「遺産分割・遺言の法律相談」をついに購入しました!
来週は持参します(^^)

投稿: おさる | 2008年2月25日 (月) 09時43分

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