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2008年1月31日 (木)

山本家の遺言

山本家の当主、K男は生前遺言を書き残しました。

K男の相続人は、妻のE子、長男M郎、次男S次です。
遺言には「すべての財産を妻E子に相続させる」とありました。

この場合、M郎とS次はK男の遺産を相続できないのでしょうか。

法定相続分は妻E子が全相続分の4分の2、長男M郎が4分の1、次男S次が4分の1です。
が、遺言は法定相続分に優先して適用されますので、遺言通りに遺産が配分された場合、すべての相続財産はE子が相続することになります。

しかしK男の子であるM郎とS次には遺留分があります。遺留分とは一定の近親者に留保された相続財産の一定の割合で、死者の財産処分の自由を認めるかたわら、死者の一定の親族への扶養義務の延長と、一定の親族の生活を保護するための制度です。

山本家で考えると、M郎とS次は本来なら相続出来たであろう財産の半分を遺留分減殺請求をすることができます。
それぞれK男の全財産の4分の1が法定相続分ですから、その半分の8分の1がM郎とS次の遺留分となります。
M郎とS次が遺留分減殺請求をした場合のそれぞれの相続分は、妻のE子が全相続財産の8分の6、M郎が8分の1、S次が8分の1となります。

遺留分を侵害する遺言もそれがために無効と言う事はありません。

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法律」カテゴリの記事

コメント

遺留分減殺請求には、消滅時効がありますね!
 「・・・相続の開始及び・・・・・があったことを知った時から、一年間これを行わないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様である。」(民法第1042条)と定められていますね!

投稿: ヒッキー | 2008年1月31日 (木) 18時37分

さきのレスは、分り難いので、民法第1042条を省略しないで入れます。
「第1042条(減殺請求権の消滅時効) 減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から、一年間これを行わないときは、時効によって消滅する。相続の開始の時から十年を経過したときも、同様である。」

投稿: ヒッキー | 2008年1月31日 (木) 18時52分

ヒッキーさん
ありますね~。
権利関係を早くに安定させる趣旨と思われますが、かなり短期の行使期間ですね。

投稿: おさる | 2008年1月31日 (木) 23時42分

K男さんが意思を貫こうとすれば、排除という制度もあります。
しかし家庭裁判所の判断ですから簡単には認められないようですね。

投稿: クレヨン | 2008年2月 1日 (金) 08時59分

クレヨンさん
K男さんは妻に財産を残したいと言う意思しかなく、特に息子二人の排除を望んでいる訳ではないのです。という設定です(*^_^*)

投稿: おさる | 2008年2月 1日 (金) 14時23分

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