« 相続の話のはずがミステリー | トップページ | 本気で結婚を考えたら電話 »

2007年12月10日 (月)

配偶者はいつでも相続人

夫または妻が亡くなった場合、その配偶者は常に相続人になります。ここに言う配偶者にはたとえ社会的に正当な夫婦と評価されていても婚姻届を出していない夫婦は含まれません。もちろん離婚した後の先妻・先夫にも相続権はありません。夫婦の夫または妻が死亡したときに戸籍上の配偶者だった者が相続人になるのです。ですので婚姻届を出した1週間後に夫が不慮の事故で亡くなった場合その妻は夫の相続人になりますが、50年間連れ添い子供を育て夫の介護もし、最期を看取った妻は婚姻届を出してなければ夫の相続人にはなれないのです。

人それぞれ婚姻届についての意識には違いがあると思います。一概に届け出をする事が良とも言えない部分もあるかもしれません。入籍することによって多かれ少なかれ思わぬ厄介事や気の進まない親戚付合いも出てきますしね。女性の場合仕事などの都合でどうしても名前を変えたくないなんて場合もあります。

婚姻届を出していない夫婦の夫または妻が亡くなった場合、残された夫または妻は確かに“相続人”にはなれません。が遺産を承継することが絶対に出来ないか、というとそうでもありません。
第一に考えられるのは生前に“遺言書”を残すことです。遺留分の問題はありますが遺言書は法定相続に優先されます。相手に譲る財産について遺言書として書面に残すことによって、法定相続分を持たない伴侶に財産を残すことが出来ます。
第二に、これは相続人が全くいない場合にしか使えない制度ですが、特別縁故者への財産分与です。家庭裁判所の判断によって、亡くなった者と生計を同じくしていた者、療養看護に努めた者その他亡くなった者と特別の縁故があった者に相続財産の全部または一部が与えられるという制度です。ただこの制度はたとえ特別縁故者と認められても時間がかかりますし、大前提に相続人がいないことが必要です。
第三に財産の承継とは意味合いが違いますが社会保障制度の活用です。多くの場合内縁の配偶者と認められると法律上の配偶者と同等の保護を受けられます。例えば労働災害の遺族補償、厚生年金保険の遺族年金などです。また相続人がいない場合居住用の住宅の賃借人の地位も事実上夫婦関係にあった同居人は承継できます。

とまあいろいろ書きましたが、遺産の承継に関して言うと婚姻届を出していない夫婦の配偶者はやっぱり不利なのは確かかも。なので遺言書を作っておくのが一番即効性があって確実かなと思います。遺言書を作成する場合はちょっと面倒ですが公正証書遺言をお勧めします。詳しくはまた。

にほんブログ村 士業ブログへ    ←ぽちっとな

ブログランキング

テクノラティプロフィール

|

« 相続の話のはずがミステリー | トップページ | 本気で結婚を考えたら電話 »

法律」カテゴリの記事

コメント

すごいですね。
文に切れがあって、よくまとまっています。
感心しました。

投稿: サムライ塾の里です。 | 2007年12月15日 (土) 01時06分

里先生
ありがとうございます(*^_^*)
って前日サムライ塾でやったところばかりなんですけどね^^;

投稿: おさる | 2007年12月15日 (土) 02時57分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/506183/9336252

この記事へのトラックバック一覧です: 配偶者はいつでも相続人:

« 相続の話のはずがミステリー | トップページ | 本気で結婚を考えたら電話 »